「つばきの世界」にうっとり 松江歴史館で開幕

ツバキを題材にした陶器や漆器を鑑賞する来場者=松江市殿町、松江歴史館
 日本芸術界を代表する巨匠が手掛けたツバキの絵画・工芸品を一堂に集めた、あいおいニッセイ同和損保コレクション「松江市の花『つばき』の世界 椿絵名品展」(山陰中央新報社、松江歴史館主催)が8日、松江市殿町の松江歴史館で始まった。尾形光琳や横山大観、竹久夢二、北大路魯山人らの絵画や陶器など計53点が来場者を魅了している。3月24日まで。

 ツバキは琳派の画家をはじめ、多くの作家が題材とした。企画展ではツバキ作品の収集で知られる、あいおいニッセイ同和損害保険(東京都)のコレクションを展示し、ツバキの魅力を多面的に掘り下げている。

 開幕式典に続き、島根県立美術館の田野葉月主任学芸員(39)と、松江歴史館の藤間寛学芸専門監(65)が作品を解説した。田野主任学芸員は、雪国では冬に咲く花が珍しく、冬の花のツバキは「春を呼ぶ花としてめでられた」と説明。白ツバキに雪が舞い、枝にスズメがとまる情景を描いた横山大観(1868~1958年)の掛け軸「雪旦(せったん)」について、墨の濃淡で雪の柔らかさを醸し出した技法が秀逸とした。

 藤間学芸専門監は、元禄文化を代表する尾形光琳(1658~1716年)の「椿図蒔絵(まきえ)硯箱(すずりばこ)」(縦25センチ、横22.4センチ、高さ10.3センチ)を紹介。二輪の白ツバキに貝殻をはめ込む螺鈿(らでん)を施して咲き誇る姿を写実的に表現しているとした。

 来場した松江市東津田町の下村やす子さん(71)は「巨匠の作品を間近で鑑賞できて感動した。竹久夢二が描いたツバキ柄の着物をまとった美人画が印象に残った」と話した。

 午前8時半~午後5時(受け付けは午後4時半まで)。観覧料は大人1千円、小中学生500円。21日、3月22日は休館。問い合わせは松江歴史館、電話0852(32)1607。

2019年2月9日 無断転載禁止

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