女子ログ 余白恐怖症候群

 四捨五入したらもう30歳じゃなくなるこの年になって、学校へ通っている。グラフィックデザインを学ぶ学校で、いつか勉強したいと思っていたところ、東京へ越したのを機に入校し、課題に追われる日々を送っている。

 デザイン系で就職活動する場合、「ポートフォリオ」なるものを作る。自分にどんな技術があるかを先方に伝えるための作品集だ。試しに作ったところ、1ページの中に作品を盛り込み過ぎと講師に指摘された。例えば、ロゴマークでもキャラクターでも、ページの真ん中に一つ配置すると、見やすくなる。確かに、私のは1ページにこれでもかと数を載せてあり、見づらいことこの上ない。

 言い訳をすると、この詰め込み過ぎる性分は、前職の一種の職業病だと思う。新聞記者だったが、これはいわば原稿を文字で埋めていく仕事。レイアウトをする整理記者も経験したが、こちらも記事をくまなく1枚の紙面に収める仕事。どちらも空白なんてもってのほかだ。ぽっかり余白があろうものなら紙面事故である。

 そんなわけで、余白があると不安にかられるのだ。いまだに時々、締め切り間際なのに原稿が真っ白!とか、レイアウトが終わらず真っ白!という夢を見る。

 あり過ぎる余白もデザインのうち、と構えてうまく活用できるのか。今後の課題である。

  (浜田市出身、東京都在住・もい)

2019年2月10日 無断転載禁止