森林資源の魅力もっと知って 起業1年 津和野の村上さん

薪ストーブを使う村上久富さん(右)と栗原紗希さん
 島根県津和野町相撲ケ原の村上久富さん(45)が町職員を中途退職し、合同会社「青いイノシシ」を起業してまもなく1年を迎える。捕獲から加工、出荷まで一貫したイノシシ肉のブランド化や県西部では珍しい薪(まき)ストーブの普及に取り組み、「地域の魅力を発信する一助となりたい」と、今後も事業展開を広めようと意気込んでいる。

 同町農林課で林業振興に携わってきた村上さんは「自然の中で家族と過ごす時間を大事にしたい」という思いから、26年間勤めた町役場を1年前に退職した。町の9割を占める森林を民間企業の立場で活用しようと思い立ち、2018年5月、「青いイノシシ」を設立した。

 浜松市出身で、13年に地域おこし協力隊として同町に移り住んだ栗原紗希さん(30)も起業メンバーとなり、狩猟免許を取得した栗原さんが捕獲したイノシシの食肉処理や町内外への出荷を始めた。

 村上さんは、災害時でも電気なしで使用できる薪ストーブの取り扱いを18年12月から始めた。

 薪ストーブは熱を蓄積するのが特徴で、熱を赤外線として放出するため部屋全体が暖まり、真冬の夜でも長時間室温を20度ほどに保つことができるという。天板部分や炉内を使えば、目玉焼きやピザなどの料理もできる。本体価格は20~60万円で、煙突などの施工費が別途60万円ほどかかる。暖冬と言われた昨冬でも、同町と益田市で計3台を売り上げた。

 村上さんは「事業を通し、町の森林資源の魅力を多くの人に発信したい」と話している。

2019年4月15日 無断転載禁止

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