外来種コブハクチョウ

 宍道湖北岸を車で走っていた時のこと。砂浜に何やら白い塊が見えた。近づいてみると鳥の集団だった。慌てて車を止めて数える。9、10、11…。14羽はいただろうか。体が大きい。コブハクチョウだった▼宍道湖や神西湖で数羽を見たことはあるが、10羽以上の集団は初めて見た。古くは松江城のお堀で飼われていた。雛(ひな)が生まれると新聞記事になった。風切り羽を切って飛べなくしてあった。残酷だと批判が出て、羽を切るのをやめたら、どこかに飛んで行ってしまった、と聞いたことがある。それが繁殖したのだろうか▼コブハクチョウはヨーロッパ原産。観賞用として飼われていたのが逃げ出して繁殖し、居着いた外来種だ。ホシザキグリーン財団(出雲市園町)によると、2017年のガンカモ調査では41羽が確認された。しかし流入河川に入り込み生息するので、宍道湖周辺に何羽いるかはっきりしない▼今のところ実害は出ていないようだが、千葉県北部の手賀沼周辺では稲が食べられる害が出ている。繁殖が続くと、コハクチョウの餌場やねぐらが荒らされる心配もある。被害が想定できないことから「取り除いた方がいい」とする専門家もいる▼アニメのキャラクター人気でペットとして飼われたアライグマが逃げて野生化、果物や金魚などを食い荒らすようになった例もある。優雅な姿に惑わされず早めに対策を考えた方がいい。(富)

2019年8月13日 無断転載禁止