きらめく星 すばる

雲間のすばる=2018年8月13日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
季節の移り変わりを知る目印

 138億年の宇(う)宙(ちゅう)の歴(れき)史(し)から見ればつい最近といえる数千万年前、おうし座(ざ)の方向でたくさんの星がまとまって誕(たん)生(じょう)しました。それがプレアデス星団(せいだん)、日本では「すばる」と呼(よ)ばれる星の集まりです。

 すばるは「集まって一つになる」という意味の「統(す)ばる」という言葉に由(ゆ)来(らい)します。その名のとおり、夜空に細かいもののかたまりがあるように見えます。空じゅうの天体の中でもたいへん見分けやすく、雲間から見えただけでも、すぐにすばるだと分かるほどです。

 中国・四国・九州地方では、昔は「すまる」と呼ばれることが多かったようで、今の鳥取市青(あお)谷(や)町夏(なつ)泊(どまり)では、「すまるが夜明け前に西に沈(しず)むようになると、海が荒(あ)れる」といわれていたそうです。ちょうど今(いま)時(じ)分(ぶん)、冬の初めのことです。

 夜空で目立つすばるだからこそ、ほかの日本各地でも、季節の移(うつ)り変わりを知るための目印として使われました。それほど、すばるは昔から身近な天体だったのです。

 そんなすばるをぜひ見てください。今の時季の午後7時か8時ごろですと、東の空を見上げればあるはずです。街明かりがある空でもぼんやりと、暗い空なら6個(こ)ほどの星の群(む)れとして見えることでしょう。

 さらに双眼鏡(そうがんきょう)を使えば、何十個も星が集まっている様子を観察することができます。双眼鏡がなかった時代の人には体験できなかったことですが、現代(げんだい)の私(わたし)たちはそんな見事な眺(なが)めも楽しめます。とにかく今おすすめの天体なのです。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2019年11月27日 無断転載禁止

こども新聞