便利さが生む不便

 年が明け、大学入試センター試験まで2週間を切った。受験生や保護者は緊張感が高まっているだろう。わが家もそう。今後、センター試験の結果を見て出願先を決めることになるが、親世代として隔世の感を覚えるのが「インターネット出願」だ▼文字通りパソコンやスマートフォンを使いインターネットを通して出願する方法で、年々増えている。大学のサイトで必要事項を入力し、受験料もクレジット決済できる▼募集要項の冊子を取り寄せて願書に手書きしたり、銀行窓口で受験料を振り込んだりする手間が省けて便利である。しかし、従来型の出願と選べるならまだしも、ネット出願しか受け付けない大学もあり、パソコンのない家庭はさぞ不便だろう。書類の印刷が必要な場合もある。不具合の多さにへきえきしてプリンターを持つことをやめたわが家は、2年前の受験では実家に駆け込み、印刷した▼時代に順応していくべきだとは思う。だが、昨年末に携帯電話の機種変更をした際にはスマホの利点や料金とてんびんにかけた結果、安いガラケーを引き続き選んだ。所属する団体のラインの連絡網には入れないままで、迷惑をかけている。スマホの普及は一層進むだろうからいろいろな場面で不都合が生じるかもしれない▼「便利さが生む不便」とでも言おうか。時流に乗り切っていない者は、今年もこの言葉を味わうことになりそうだ。(輔)

2020年1月7日 無断転載禁止