巨匠の富士図や動物画 足立美術館で冬季特別展

横山大観の「春風秋雨」(左)を鑑賞する来館者=安来市古川町、足立美術館
 近代日本画壇を代表する画家の秀作29点を集めた冬季特別展「日本画のテーマ 巨匠が愛した美」が、島根県安来市古川町の足立美術館で開かれている。横山大観の富士図や、橋本関雪の動物画など巨匠が繰り返し絵筆を振るったテーマの作品が並び、来館者を引きつけている。2月29日まで。

 このほか、水辺の風景を好んだ竹内栖鳳(せいほう)、農村風景を描き続けた川合玉堂、大画面の作品で知られる川端龍子(りゅうし)など計15人の作品を展示した。

 富士山が登場する絵を1500枚以上描いた大観の「神国日本」は、金泥をふんだんに使って霊峰を気高く表現。春風に舞う桜と秋雨に耐えるモミジの木を一対のびょうぶ絵にした「春風秋雨」は、大観が好んだ日本の伝統美をテーマにした力作だ。

 関雪の「玄猿図(げんえんず)」は、繊細な毛並みや人間のような表情を浮かべたサルの描写が目を引く。日本の自然と人々の営みを愛した玉堂の「鵜飼(うがい)」は、岐阜県の長良川で受け継がれる伝統漁の光景を詩情豊かに表現している。

 企画した須波葵枝(きえ)学芸員は「巨匠たちがなぜそのテーマに魅了されたのかに思いをはせ、鑑賞を楽しんでほしい」と話した。

 会期中無休。入館料は一般2300円、大学生1800円、高校生千円、小中学生500円。

2020年1月8日 無断転載禁止