きらめく星 カストルとポルックス

ふたご座のカストル(右)とポルックス=1月22日、出(いず)雲(も)市芦渡(あしわた)町で撮影(さつえい)
 並ならんで輝かがやく明るい星

 冬の夜空には明るい星がたくさんありますが、その中に、並(なら)んで輝(かがや)く二つの星があります。頭の真上あたりの高いところを探(さが)せば、すぐ見つかるでしょう。北寄(よ)りにある星をカストル、南側の星をポルックスといいます。ふたご座(ざ)の星で、神話に登場する双(ふた)子(ご)の男(だん)性(せい)の名前がそれぞれの星の名前になっています。

 カストルは白っぽく、ポルックスはオレンジがかった色をしていて、色の対(たい)比(ひ)が見事です。それでは、明るさはどうでしょうか。

 図(ず)鑑(かん)などには、カストルは2等星、ポルックスは1等星だとよく書かれています。星の等級は数字が大きくなるほど暗いことを表しますので、明るいのはポルックスの方です。しかし、実際(じっさい)の空で確(たし)かめてみると、それほど差を感じないかもしれません。

 実は、もう少し正(せい)確(かく)に表すと、カストルの明るさは1.6等、ポルックスが1.1等です。そのため、四(し)捨(しゃ)五(ご)入(にゅう)すると2等と1等に分かれるだけで、あまり大きな違(ちが)いはありません。さらに、個(こ)人(じん)差もありますが、白い星の方が赤みのある星より明るく感じやすいため、二つがほとんど同じ明るさに見えるという人もいることでしょう。

 ところで、よく似(に)たこの二つの星は、実は全く違う特(とく)徴(ちょう)を持ちます。カストルは肉眼(にくがん)では一つの星にしか見えませんが、六つの星が複雑(ふくざつ)に回りあっている6連星、ポルックスは単(たん)独(どく)の大きな星で、その周りには惑星(わくせい)が回っています。星自体が持つ本当の明るさはカストルの方が明るいのですが、ポルックスより遠くにあるため、たまたま地球からは同じように見えています。

 個(こ)性(せい)の異(こと)なる二つの星ですが、春になれば、今度は西の空で横に並び、まさに双子星といった眺(なが)めになります。

 ◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2020年2月19日 無断転載禁止

こども新聞