民間児童クラブ運営苦心 できる限りのことを

放課後児童クラブは感染症対策に細心の注意を払いながら運営する(写真は放課後児童クラブのコラージュ)
 「おはよう!」

 松江市学園2丁目にある民間の放課後児童クラブ「あおぞら児童クラブ」には大型連休が明けた7日朝、次々と児童たちがやってきた。朝の会で職員が「なるべく席を離して1日過ごしましょう」と呼び掛けた。

 同施設は、緊急事態宣言を受け、児童がなるべく家庭にとどまるよう保護者に協力を求めた。結果、約160人のうち半数が自宅で過ごすことを決めた。残り80人は自宅待機が難しく、計4棟ある施設に分散して預かっている。

 高畑慶治施設長(30)は「子どもを預けて仕事をしないと生活が持たないと考える家庭が多いのではないか」と、地域には学童保育に高いニーズがあると推し量る。

 全ての小中学校を5月末まで休校措置とした松江市は、公設の児童クラブ(41カ所)も合わせて閉所した。市教育委員会によると、計31施設ある民間の児童クラブのうち21施設が開所を続け、子どもたちを受け入れている。

 市教委は希望する小学1~3年生などを各学校で受け入れており、市内で最大600人、連休前には300人前後が学校の教室を居場所にした。

 フルタイムで子どもを預かるあおぞら児童クラブには、絶対に施設内で新型コロナウイルスの感染を発生させないという重い責任がのしかかる。一つの長机を使う人数を絞り、職員と保護者、児童たちにも緊急事態となっている現状を何度も言い聞かせて緊張感を持ち、手洗いや消毒を徹底する。

 子どもたちは休校が続く理由を理解しつつも、いつもと違う日常が長期間続くことにストレスを感じ、ささいなことでぶつかり合い、けんかが増える。

 気分転換と「3密」をなるべく避けようと近くの公園に出掛けると、学生の集団があちこちにいて、伸び伸びとした時間を過ごすことが難しい。

 児童の勉強の遅れにも気をもむ。特に心配なのは、入学してから授業をほとんど受けられないまま休校になった1年生たち。「生活の流れをつくってあげないといけない。できる限りのことをしたい」と、学校の授業と同じ時間で区切り、勉強を教えられるよう計画する。

 感染リスクを抑えるため、子どもはできるだけ少ない人数で過ごさせたいと考える。その上で「広い教室がある学校で、もう少し多くの児童を受け入れてもらえる仕組みがあればいいんだが」と、負荷の分散や情報共有の必要性を訴えた。

2020年5月9日 無断転載禁止