ファン守る感染対策入念 「日本美術の巨匠たち」展

フェイスシールドを着用して検温の実習をする美術館スタッフ=松江市袖師町、島根県立美術館
 松江市袖師町の島根県立美術館で6月1日に始まる企画展「東京富士美術館所蔵 日本美術の巨匠たち」に向けて28日、新型コロナウイルスの感染防止に向けた準備が始まった。会場スタッフの研修では来場者への検温や、入場者数制限の方法などを確認。山陰を代表する文化施設として、美術ファンの健康を守る仕組みを構築する。

 同展はマスクを着けていない人や、37.5度以上ある来館者入場できない。入館口では非接触型の体温計を使って来館者の体温を計る。研修ではスタッフがフェイスシールドとビニール手袋を着用。来場者役のスタッフの額に体温計を向けるなどして手順を実習した。

 総合受付や企画展会場入り口にはアクリル板を設置。展示会場への入場者数を1時間あたり100人に制限する整理券発行の流れも細かく確認した。来場者が発症した際に感染経路をたどるための緊急時連絡先記入表についても、担当者がスタッフ全員に説明。万一に備え、徹底を図った。

 研修自体も密集を避けるため午前と午後に、各10人ずつ実施。29日も行う。

 同館の椋木賢治学芸課長は「今の状況は世界的に初めてのことなので、県内外のケースを基に対応を考えた。中長期的な視野で、試行錯誤しながら実態に見合った形で対応していく」と長期戦を覚悟する。

 山陰両県でも新型コロナウイルスに対する対応はさまざま。鳥取県立博物館(鳥取市東町)は4月13~5月6日、常設展を閉じた後、来館者を鳥取県民に限り7日に再開した。来館者にはマスク着用を呼び掛け任意で連絡先などを記入してもらい、感染者が確認された場合の感染経路確認に備えた。6月1日からは県外からの来場が可能になる。

 「東京富士美術館所蔵 日本美術の巨匠たち」は当日券一般千円、大学生600円、小中高校生300円。

2020年5月29日 無断転載禁止