江津の食、広島で即売 需要減から復活へイベント

江津市産の野菜を買い求める広島市民(左)=広島市東区、中国ジェイアールバス広島エキキタ支店
 島根県江津市産の野菜や特産品を集めた即売イベント「赤瓦のまちから」が28日、広島市内であった。新型コロナウイルスの影響で中断していた高速バスの貨物スペースを活用して運ぶ「貨客混載」を再始動させて産品を運び、コロナに負けまいと大消費地に売り込んだ。

 貨客混載は、飲食店や小売店とつながる地域商社事業を展開する浅利観光(江津市浅利町)が昨年末、広島圏域での販路拡大を目指して実証を開始。しかし、新型コロナの感染拡大により取引や注文が減ったのに加え、政府の緊急事態宣言に伴って広島行きの高速バスも一部運休になり、中断していた。

 江津市内では臨時休校で給食向けの出荷が止まり、道の駅の来客数が減るなど、地元産品の需要が縮小。悩む地域の声を受け、農家や食品加工業者などでつくる市6次産業創造戦略会議が、中国ジェイアールバス(広島市)と連携して即売イベントを企画した。

 広島駅近くにある同社広島エキキタ支店に同日午前、江津の地元産品を載せた高速バス「いさりび号」が到着。キュウリやフルーツトマトなど夏野菜を中心に、市特産の豚肉「まる姫ポーク」のつくだ煮、市桜江町産のクワ茶などを並べ、1千円以上の購入でジャガイモとタマネギが詰め放題になる企画も盛り上がった。

 新鮮なアジを30キロ持ち込んだ浅利観光の植田智之常務は「コロナ禍で策が打てずに苦しんだが、これが再スタートの第一歩。広島のニーズを見極めて、島根県西部の食の魅力を広げたい」と力を込めた。

2020年6月29日 無断転載禁止