玉井さん、駅名標を寄贈 「あいかまち」の魅力拡散へ

設置された駅名標を眺める玉井謙治さん
 一畑電車(島根県出雲市平田町)の応援団長としてネットでの情報発信や鉄道写真の愛好家に撮影場所を紹介する出雲市灘分町の新聞配達員、玉井謙治さん(61)が、秋鹿町駅(松江市秋鹿町)に駅名標を寄贈した。沿線のレトロな雰囲気を高める駅名標は早速、ホームの柱に取り付けられた。今後、利用客や鉄道ファンから注目されそうだ。

 寄贈したのは縦75センチ、横13センチのアルミ板に「あいかまち」と記され、古いホームにとけ込むようにさびたような加工が施してある。

 玉井さんは幼い頃から宍道湖畔や出雲平野の美しい景色に走る一畑電車に魅了され、小学校高学年から撮影を続けてきた。

 線路際に季節の花が咲く場所や日の当たる時間帯といった撮影のポイント、こつを熟知しており、写真共有アプリ・インスタグラムに2千枚以上も写真を投稿している。アプリを通じて県外から訪れた愛好家を案内するほか、清掃活動にも力を入れる。同社とも交流を深め、2018年には同社公認の応援団長に就任、宣伝用の写真提供も担う。

 駅名標の設置は瀬戸内海が目の前に広がり、「海の見える駅」として全国の写真愛好家に知られるJR四国予讃線の下灘駅(愛媛県伊予市)を意識した。

 一畑電車によると、秋鹿町駅は1928年に現在の駅舎があったことが分かっている。同社が「宍道湖に一番近い駅」として知名度を上げたいと考える中で、玉井さんは「下灘駅に負けない駅なのに、駅名標がないのは寂しい」と寄贈を提案した。

 賛同した広島県三原市の会社員、上本惠美子さん(58)と一緒にこのほど、駅名標をかり田満夫社長に手渡した。かり田社長は「人が集まる駅にしたい」と感謝。玉井さんは「小さい頃から好きだった一畑電車に恩返しのつもりで提供した」と笑顔を見せた。

 玉井さんの写真はインスタグラム(@sukidesuichibatadensha)で見ることができる。

2020年10月13日 無断転載禁止