きらめく星 火星を見よう

2018年、2020年、2022年の接近ごとの火星の大きさの違いと、同じ倍率の望遠鏡で見た木星、土星のイメージ
今が見ごろ、明るく輝く

 今年の夏は、中国、アラブ首長国連(れん)邦(ぽう)、アメリカが火(か)星(せい)に向けてロケットで探(たん)査(さ)機(き)を打ち上げました。これまでにも多くの探査機が火星を調べていますし、将(しょう)来(らい)は人間を火星に送り込(こ)む計画もあります。太陽の周りを回る惑星(わくせい)のうち、地球のすぐ外側を回る火星は、たいへん身近な惑星になるかもしれません。

 その火星が、見ごろを迎(むか)えています。これまでは南の空の木星(もくせい)がとにかく目立っていましたが、秋になって東の空で火星がそれに負けないくらい明るく輝(かがや)くようになりました。

 木星の直(ちょっ)径(けい)は地球の11倍もあるのに対し、火星は地球の半分ほどしかありません。そんな小さな火星が明るく見えるのは、地球の近くにあるからです。火星の表面は赤っぽい岩石でおおわれていますので、その表面で太陽の光を反射(はんしゃ)して、ただ明るいだけではなく赤い光を放っています。

 地球と火星は2年2カ月ごとに接(せっ)近(きん)し、今がちょうどその時期にあたります。接近したときの距(きょ)離(り)は、毎回多少異(こと)なっています。前回の2018年は「大接近」と呼(よ)ばれ、かなり近づきましたが、今回もそれに次ぐ近さです。次回2022年以(い)降(こう)の何回かの接近では、距離がやや長くなってしまいます。

 ですから今年の秋は、望(ぼう)遠(えん)鏡(きょう)を使うと火星を特に詳(くわ)しく観察できます。前回は火星の表面で砂(すな)嵐(あらし)が起こり、地形が観察しにくかったのですが、今回は赤い中に見える黒っぽい地形がよく分かることでしょう。

 大きな望遠鏡で見るためには、公開天文台や科学館などで開かれる天体観察会に参加するのがおすすめです。図に示(しめ)した木星と土星も夜空に出ていますので、併(あわ)せて楽しめます。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2020年10月14日 無断転載禁止

こども新聞